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公開日:2023.05.02 / 更新日:2025.08.15

洗面所・シンクの水漏れの原因?補修方法と費用について

洗面所・シンクの水漏れ!原因特定から補修方法、費用まで徹底解説

洗面所・シンクの水漏れでお困りの方へ。原因の特定方法(蛇口・排水管・給水管・洗面ボウル)から、まずは止水栓を閉める応急処置、DIY補修の手順と必要工具、業者へ依頼すべき判断基準、修理の費用相場と見積もりの注意点、再発防止策まで網羅。結論:軽度のパッキン・カートリッジ交換やトラップ締め直しはDIY可、配管劣化やひび割れは早期に専門業者へ。

1. 洗面所の水漏れ、もしかして?まずは確認すべき兆候と場所

毎日使う洗面所で、床やカウンターが思いのほか濡れていたり、収納内がじっとり湿っていたり、水道料金の請求が急に上がったときは、水漏れの初期サインかもしれません。におい(カビ臭・下水臭)、シミや床材の膨れ、金属部の白いカルキ跡や青サビ(緑青)、「チョロチョロ」「シュー」という音も要注意です。

まずは「どこが濡れているか」「いつ濡れるか(使用時/未使用時)」「どんな水か(清水/排水)」を切り分けると、原因の絞り込みが早まります。下の表を参考に、目視と手触り、簡単なテストで確認を進めましょう。

兆候 疑われる発生源(場所) すぐできる確認ポイント
床やカウンターが濡れている 蛇口まわり(レバー根元・吐水口)、シャワーホース引出し部、洗面ボウルとカウンターの境目のコーキング、排水口・ポップアップ排水栓、オーバーフロー穴、シンク周縁のシーリング キッチンペーパーで当てて水の筋を追う/ボウルに水を溜めて一気に排水し、排水時だけ濡れるか確認/使用後30分で乾くなら結露の可能性大
洗面台下の収納内が湿っている 止水栓・給水ホース接続(ナット・パッキン)、排水トラップ(Sトラップ/Pトラップ)や接続部の緩み、オーバーフロー管、給湯器側配管 収納内を乾拭き→5〜10分後に湿る位置を特定/新聞紙やキッチンペーパーを敷き、濡れた位置で漏れ箇所を推定/金属継手の白い付着物・青サビをチェック
水道料金が急に上がった 見えない漏水(床下・壁内・屋外配管)、トイレの給水・タンク部、屋外散水栓、給湯器まわり 家中の水をすべて止めて水道メーターの「パイロット」を確認(メーターボックス内)。回転していればどこかで漏水の疑い

水道メーターの見方や漏水の自己確認方法は、自治体の水道局でも案内されています。詳しくは東京都水道局 公式サイト大阪市水道局 公式サイトをご参照ください。

1.1 床や洗面台周辺が濡れている

まずは使用状況との関連を見ます。手洗い直後の飛び散りや温度差による結露は時間が経てば乾きますが、未使用時でも濡れが続く、同じ場所に水たまりができる、白いカルキ跡が残る場合は漏水の可能性が高いです。キッチンペーパーを数枚重ねて濡れた範囲に軽く当て、どの方向から水が伝っているかを追跡しましょう。

確認ポイントは次のとおりです。蛇口はレバー根元・吐水口周り・シャワーホース引出し部の継ぎ目にじみがないかをチェック。洗面ボウルとカウンターの境目のコーキング(シーリング)の割れ、排水口やポップアップ排水栓の座金周りのにじみ、オーバーフロー穴付近の水の回り込みも見落としがちです。ボウルに水を溜めて一気に排水し、排水時だけ外側が濡れる場合は、排水口や排水トラップ側の不具合が疑われます。

床材に波打ちや変色、巾木の膨れ、黒カビが出ているときは、下方へ水が回っているサインです。電源コンセントやヘアドライヤー等の電気機器が近くにある場合は、感電・漏電防止のため近づけないようにしてください。

1.2 洗面台下の収納内が湿っている

収納扉を開け、まず全面を乾拭きしてから5〜10分後に再確認します。湿りが戻る位置があれば、その真上の配管や継手を重点的に観察します。止水栓(角形止水栓・ハンドル式)とフレキシブル給水ホースの接続ナット周り、給湯側配管、排水トラップ(Sトラップ・Pトラップ)のナットやパッキン部は代表的な漏れポイントです。

新聞紙やキッチンペーパーを配管ごとに巻き付けると、にじみ始めた箇所が分かりやすくなります。金属継手に白い粉状の付着(カルキ)や青サビ、樹脂部にひびや変形があれば、長期のにじみが続いている可能性があります。収納内の「水受けトレー」が満水・湿潤なら、排水時のみ漏れているケースも考えられます。

また、冷たい給水管に結露が付く季節は、収納内の換気不足で濡れて見えることがあります。結露の場合は使用後の短時間で乾き、においが少ないのが特徴です。未使用時でもずっと湿っている、カビ臭がする、触るとベタつく汚れがある場合は漏水の疑いが強まります。

1.3 水道料金が急に上がった

使用量を増やした覚えがないのに検針票の金額が跳ね上がった場合、見えない場所での漏水(床下・壁内・屋外配管・トイレなど)が疑われます。確認の第一歩は家中の水栓・給湯器・洗濯機・食洗機・トイレの止水栓をすべて閉めたうえで、水道メーター内の「パイロット」が回転していないかを見ることです。わずかでも回っていれば、どこかで水が流れ続けています。

屋外の散水栓、給湯器まわり、露出している配管の継手からのにじみ、地面の一部だけ常に湿っている箇所がないかも確認しましょう。寒冷期の凍結・解凍後やリフォーム直後は配管や継手のトラブルが増える傾向があります。水道メーターの確認方法や留意点は、各自治体の水道局サイト(例:東京都水道局大阪市水道局)でも案内されています。

いずれの兆候でも、濡れ方の「タイミング(使用時/未使用時)」「場所(上から/下から)」「痕跡(カルキ跡・サビ・カビ)」を記録しておくと、後の原因特定と修理の精度が高まります。

2. 水漏れが疑われたら!緊急時の応急処置と被害拡大を防ぐ方法

緊急時の応急処置と被害拡大を防ぐ方法

洗面所・シンクまわりの水漏れを疑ったら、最優先は「止水」と「被害拡大の防止」です。早い初動が、床材や収納の劣化、階下漏水によるトラブル、修理費用の高騰を抑えます。

2.1 まずは止水栓を閉める

洗面台下の収納内にある「止水栓」(給水管・給湯管それぞれに設置)を時計回りに回して閉めます。ハンドル型・マイナスネジ型が一般的で、固い場合はタオルなどをあてて無理のない範囲で回してください。閉まらない、止水栓が見当たらない、漏れが激しいときは、屋外(または玄関付近)の「水道メーター横の元栓(メーターバルブ)」を閉めて家全体を止水します。

止水の種類 主な設置場所 閉め方の目安 注意点
洗面台下の止水栓(給水/給湯) 洗面台下の収納内、配管の立ち上がり部 時計回りに回す(ハンドル型/マイナスネジ型) 給湯側だけを閉めても温水漏れは止まるが、原因不明時は両方閉栓を推奨
元栓(メーターバルブ) 屋外の量水器ボックス内、共用廊下のメーターボックス内など 時計回りで閉める(固い場合あり) 建物全体(または居室全体)が断水。集合住宅は共用部に配慮
給湯器の止水(応急) 給湯器周辺のバルブ 温水側のみ仮止水 給湯器周辺が濡れている場合は感電防止のため無理をしない

止水後に安全が確保できる範囲で、ナットの緩みや排水トラップのゆるみを目視確認し、手回しで軽く増し締めしてみます。給水管のピンホールからのにじみなど軽微な場合は、自己融着テープで一時的に仮止めできます(強い水圧がかかる部位や亀裂には無理をしない)。これらはあくまで応急処置であり、再発や二次被害を防ぐため、原因特定と恒久修理は専門業者に依頼してください。

コンセントや電源タップが濡れている場合は、濡れた手で触らず、感電・漏電の恐れがあるときは専門業者や管理会社の指示に従ってください。ガス機器周辺が濡れている場合も同様です。

2.2 濡れた場所を拭き取る

止水後は、被害範囲の拡大を防ぐために速やかに拭き取りと乾燥を行います。収納品や家電を避難させ、床材や巾木、洗面台キャビネットの底板、石膏ボードの含水などを確認し、状況を写真・動画で記録します(保険・賠償や管理会社への報告に有用)。

手順 目的 ポイント
拭き取り・吸水 床材・躯体への浸み込み防止 タオルや吸水シート、新聞紙を活用。水たまりはバケツで回収
養生・防水 残水の拡散防止 ビニールシートやラップ、養生テープで一時的に遮水(換気は確保)
乾燥・換気 カビ・腐食の予防 換気扇・送風機・除湿機を併用。底板は可能なら取り外して乾燥
階下・周辺の確認 二次被害の早期発見 集合住宅は階下天井のシミや滴下を確認し、早急に連絡

排水の逆流・詰まりが疑われる場合は、無理に薬剤を混用しないでください。塩素系と酸性の薬剤を同時に使うと有毒ガスが発生する危険があります。 ゴム手袋・換気を徹底し、異臭や目や喉の刺激を感じたら作業を中止してください。

2.3 賃貸物件の場合は管理会社へ連絡

賃貸では、専有部(室内側)と共用部で原因や費用負担が異なることがあり、独断で解体・交換するとトラブルになりがちです。まずは管理会社または大家へ状況を報告し、指示に従ってください。火災保険(家財保険)の「水濡れ」「借家人賠償責任」などが適用される場合があるため、契約内容も確認しましょう。

連絡先 目的 伝える内容(例)
管理会社・大家 原因調査の手配、費用負担の確認 発生日時、場所(洗面所/シンク下/蛇口など)、止水の有無、被害状況(写真・動画)、階下への影響
家財保険(損害保険会社) 保険適用の確認・申請 契約者情報、被害の概況、管理会社への連絡状況、見積書・修理内容の提出予定
階下住戸(集合住宅) 二次被害の早期把握 止水済みである旨、管理会社に連絡した旨、連絡先
水道修理業者 応急・恒久修理の実施 メーカー・品番、症状、写真、訪問可能時間、見積条件(出張費・深夜料金・追加費の発生条件)

業者手配は管理会社の指定がある場合が多いため、原則として事前承認を得てから手配しましょう。 やむを得ず緊急対応する際は、必ず作業前に見積書の提示を受け、作業範囲・費用・追加料金の条件を明確にして、書面やメールで記録を残してください。

24時間対応の水道修理が必要な場合は、地域の水道局指定工事店や信頼できる業者に相談してください。例として、次のエリアページからも相談できます。東京都内で水漏れならアクアサービスにお任せ下さい。 / 大阪府内で水漏れならアクアサービスにお任せ下さい。

3. 【場所別】洗面所・シンク水漏れの主な原因と特定方法

洗面所・シンク水漏れの主な原因と特定方法

洗面所・シンクの水漏れは「蛇口(混合栓)」「排水管・排水口」「給水管(給湯管を含む)」「洗面ボウル・シンク本体」のいずれかに大別できます。まずは濡れている起点を見極めるため、周辺を一度しっかり拭き上げ、少量ずつ通水しながら観察しましょう。見極めのコツは、どこから最初に水滴が現れるか(点)と、どの方向へ濡れ広がるか(線)を乾いた状態から追うことです。結露と漏水の区別も重要で、結露は広く均一に濡れ、漏水は一点から滲み出ます。

よくある症状 疑う場所 特定のヒント
吐水口からポタポタ垂れる 蛇口(カートリッジ・パッキン) レバーを閉めても滴下が続く場合は内部カートリッジ劣化が典型
レバー根元や台座周りが濡れる 蛇口本体のOリング劣化、接続の緩み 根元に水溜まりができる。濡れ始めがレバー周辺かを確認
流すとシンク下の棚板が濡れる 排水トラップの緩み・パッキン不良、排水口シール不良 通水中のみ滲む箇所をキッチンペーパーでなぞって特定
流れが悪く、ゴボゴボ音がする 排水管の詰まり 水を溜めて一気に排水し、オーバーフローの挙動も確認
止水栓やフレキ管付近が濡れている 給水管の接続不良・パッキン劣化 ナット根元に紙を当てて滲みの有無をチェック
何もしていないのに床が濡れる 給水管のピンホール、洗面ボウルの微細なひび 乾かした後で通水せずに放置し、再び濡れ始める箇所を観察

3.1 蛇口からの水漏れ

「蛇口をしっかり閉めているのにポタポタ」といった症状は、単水栓・壁付混合栓・ワンホール混合栓など種類を問わず発生します。代表的な発生部位は吐水口先端、レバー・ハンドル根元、スパウト(吐水パイプ)根元、台座周り、接続ナット周辺です。メーカーや品番(TOTO、LIXIL、KVK、SANEIなど)を把握しておくと、必要部材の特定がスムーズです。

3.1.1 蛇口本体の劣化(カートリッジ、パッキン)

レバー式混合栓では、内部のカートリッジの経年劣化が最も多い要因です。吐水口からの滴下、レバー根元の水溜まり、スパウト可動部の滲みは、Oリングやパッキンの摩耗が疑われます。ハンドル式の場合はスピンドルやコマパッキンの劣化が典型です。

主な劣化部品 症状 確認方法
カートリッジ(混合栓) 閉止不良で吐水口から滴下 レバー全閉後も滴下が継続し、止水栓を閉めると止まる
Oリング(スパウト根元) スパウトの根元が濡れる 可動部周囲を乾拭き後に首振りし、滲みの出現を観察
コマ・パッキン(ハンドル栓) ハンドルを強く締めないと止まらない ハンドル下からの滲みやガタつきを確認

目視での劣化判定が難しい場合でも、濡れ始めの起点が「レバー・スパウト・吐水口」のどこかに集中していれば蛇口本体の内部部品が原因である可能性が高いです。

3.1.2 接続部分の緩み

給水ホースや台座下の固定ナット、壁内のソケット部との接続(シールテープ部、パッキン座)が緩んだり、施工時の締め付け不足・座面傷で滲むケースです。点検時は水を軽く流しながら、接続部にキッチンペーパーを軽く当てて滲みの有無を確認すると特定しやすく、ナット外周に輪状の水跡が現れるのが特徴です。過度な増し締めは座面破損の原因となるため注意が必要です。

3.2 排水管・排水口からの水漏れ

「流した時だけ濡れる」場合は排水側の不具合が疑われます。発生源は排水口のシール不良、Pトラップ・Sトラップのナット緩み・パッキン不良、排水管本体の亀裂、オーバーフロー通路の不具合などです。洗面ボウル内の汚れや髪の毛、石けんカスの堆積が詰まりを招き、逆流・溢水でシンク下が濡れて漏水と誤認することもあります。

3.2.1 排水管の詰まり

水の流れが遅い、ゴボゴボ音がする、シンク内の水位が上がるといった症状は、ヘアキャッチャーや排水トラップ、ジャバラホース内部の堆積が原因です。バケツを用意し、シンクに水を溜めて一気に流すと、接続部からの滲みやオーバーフロー経路の逆流の有無が判別しやすくなります。詰まりが原因の場合、配管自体は健全でも継手部から水が逃げることがあります。

3.2.2 排水トラップの緩みや破損

Pトラップ・Sトラップの袋ナットが手で回るほど緩んでいる、平パッキン・コーンパッキンが硬化・変形していると通水中に滲みます。手で軽く揺らしてガタつきを確認し、通水しながら継手一つひとつに紙を当てて濡れが広がるかをチェックします。冬場に全体が均一に濡れているだけなら結露の可能性があり、一点からの滴下なら漏水と判断できます。

3.2.3 排水管本体の劣化やひび割れ

樹脂製ジャバラの折れクセや、塩ビ管・金属管の経年劣化・腐食でピンホールやヘアラインクラックが生じると、通水に比例して滴下します。懐中電灯で照らし、ひびに沿って濡れ筋ができていないか、金属管では緑青や錆の付着がないかを確認します。ジャバラは伸縮部の谷から、硬質管は継手直後のストレス集中部から傷む傾向があります。

3.3 給水管からの水漏れ

止水栓(アングル止水栓)から蛇口へ向かうフレキシブル管や樹脂管、壁内の配管が原因です。給水側は圧力が高いため、ピンホールでも霧状に噴き出して広範囲を濡らすことがあります。止水栓本体のグランドナット、フレキ管の圧縮ナット、樹脂管の継手(ワンタッチ継手等)を順に観察し、濡れの起点を特定します。

3.3.1 給水管の接続部分の緩みや劣化

ナットの緩み、パッキン硬化、シールテープ不良、座面傷で接続部から滲みます。工具痕があるのに湿っている場合は座面の傷や偏心が疑われ、紙当てで接続の上下どちらから滲むかを見極めると原因に近づけます。緩み起因の滲みは通水直後に輪状の水跡が現れるのが特徴です。

3.3.2 給水管本体の破損

ステンレスフレキのピンホール、被覆銅管の腐食、架橋ポリエチレン管の折れクセによる微細な亀裂などが該当します。保温材の外側だけが濡れているのか、内部まで染みているのかを触って確認し、保温材をめくると局所的な噴き出しや濡れ筋が見つかることがあります。壁内・床下へ漏れている兆候(床材の膨れ、カビ臭)があれば早急な対応が必要です。

3.4 洗面ボウル・シンク本体のひび割れや破損

陶器製・人工大理石製・ホーロー製のいずれでも、物を落とした衝撃や経年でヘアラインクラックが入ると、使用時に微量の漏れが発生します。懐中電灯を斜めから当ててクラックラインを可視化し、色水を少量流して染み込みの有無を観察すると特定しやすくなります。排水口座金とボウルの間のシール材(パテ)の劣化や、内蔵オーバーフロー通路の破損が原因のケースもあり、シンク内は乾いているのに下だけ濡れる場合はこの可能性を疑います。

場所 初期チェック あると便利な道具
蛇口(混合栓・単水栓) 吐水口の滴下、レバー根元・台座の水溜まり、スパウト根元の滲み 懐中電灯、キッチンペーパー、六角レンチ、ドライバー
排水管・排水口 通水中のみの滲み、ナットの緩み、パッキン硬化、流れの悪化 バケツ、モンキーレンチ、プライヤー、ウエス
給水管(止水栓〜蛇口) ナット根元の輪状の水跡、保温材の湿り、霧状の噴き出し 懐中電灯、キッチンペーパー、鏡(見えにくい裏側確認)
洗面ボウル・シンク本体 ヘアラインクラック、排水口シールの劣化、オーバーフロー通路の不具合 懐中電灯、色水(少量)、ルーペ

原因の特定は「乾かす → 少量通水 → 起点観察 → 接点ごとに紙当て」という順番を守ると精度が上がり、無駄な分解や誤った締め付けを避けられます。特に給水側は圧が高く被害拡大につながりやすいため、起点が判別できない、壁内の可能性がある、電気設備が近いといった場合は無理をせず専門業者への相談を検討してください。

4. 水漏れの補修方法:自分でできる?業者に依頼すべき?

水漏れの補修方法

洗面所・シンクの水漏れは、原因や発生箇所によって対処法が変わります。まずは水栓の種類(単水栓・壁付混合栓・ワンホール混合栓など)とメーカー・型番を把握し、作業前に必ず止水栓(見つからない場合は元栓)を閉めてから着手してください。軽微なパッキン・カートリッジの劣化や排水トラップの緩みであればDIYで対応できるケースもありますが、配管の破損や原因不明の漏水は、被害拡大や二次トラブルを避けるために専門業者へ依頼するのが安全です。

4.1 【DIY可能】自分でできる軽度な水漏れ補修

まずは、DIYで対応しやすい作業の全体像を把握しましょう。以下は判断材料です。

作業の種類 主な症状 必要工具の例 難易度・所要の目安 ポイント
蛇口のパッキン・カートリッジ交換 吐水口からのポタポタ、レバー操作で止まりにくい モンキーレンチ、ドライバー、六角レンチ、シリコングリス 中程度・構造理解が必要 メーカー・型番の特定と純正部品の準備が必須
排水トラップの緩み締め直し 洗面台下収納が湿る、ナット部からの滴下 モンキーレンチ、バケツ、タオル やさしめ・短時間で可能 樹脂ナットの締めすぎ注意、パッキンの向きを確認
軽度な排水口の詰まり解消 流れが悪い、ゴボゴボ音、逆流ぎみ ラバーカップ、ワイヤーブラシ、パイプクリーナー やさしめ・段階的に実施 オーバーフロー穴の養生、薬剤の混用禁止

4.1.1 蛇口のパッキン・カートリッジ交換

レバーハンドル式混合水栓はカートリッジの経年劣化、コマ式や壁付水栓はパッキン(Oリング・コマパッキン等)の劣化で水漏れしやすくなります。メーカー(例:TOTO、LIXIL、KVK、SANEI)と型番を特定し、適合する純正部品を用意しましょう。

  1. 止水栓(または元栓)を閉め、レバー操作で残圧を抜く。
  2. 化粧キャップを外し、固定ビスを緩めてレバー・カバーを取り外す。
  3. カートリッジ固定ナットを外し、カートリッジを垂直に引き抜く。パッキン交換の場合は対象部を露出させる。
  4. 内部のゴミや水垢をやわらかい布で清掃し、必要に応じてOリングに薄くシリコングリスを塗布。
  5. 新しいカートリッジ/パッキンを正しい向きで組み付け、規定位置で固定する(締め込みすぎに注意)。
  6. 復旧後に通水して漏れ・レバー操作・吐水温度を確認する。

分解手順や部品構成は機種により異なるため、取扱説明書やメーカーのメンテナンス情報を必ず参照してください(メーカー公式サイト参照:東京都水道局TOTOLIXIL)。

4.1.2 排水トラップの緩み締め直し

洗面台下のSトラップ/Pトラップのナットが緩むと、継手部やU字部から滲みや滴下が発生します。樹脂ナットは手締め+微調整が基本です。

  1. シンク内と収納内の水を使わない状態にし、トラップ直下にバケツとタオルを用意する。
  2. ナットを手で締め直し、必要に応じてモンキーレンチで軽く追い締めする(締めすぎ厳禁)。
  3. パッキン(平パッキン/円錐パッキン)の欠け・潰れ・向きを確認し、劣化していれば交換する。
  4. トラップの傾きや差込み深さを整え、通水して漏れが止まったか確認する。

金属管や塩ビ管のねじ部に過度なシールテープ巻き増しは禁物です。漏れが止まらない場合は接続部の亀裂や歪みが疑われます。

4.1.3 軽度な排水口の詰まり解消

髪の毛や石けんカス、整髪料などが溜まると排水不良を起こします。軽度なら次の手順で解消できます。

  1. ヘアキャッチャーやポップアップのストレーナーを取り外し、固形物を除去してブラシで清掃。
  2. オーバーフロー穴をテープなどで養生し、ラバーカップで数回に分けて圧力をかける。
  3. 改善しない場合はワイヤーブラシ(ドレンクリーナー)でトラップ手前までを軽く通す。
  4. 市販のパイプクリーナー(用途・材質適合を確認)を表示に従って使用し、十分な時間を置いてから流水で洗い流す。

塩素系と酸性の洗剤を絶対に混ぜないこと(有毒ガス発生の危険)、樹脂配管に高温の熱湯を流さないことに注意してください。

4.1.4 DIY補修の注意点と必要な工具

DIYは「正しい部品選定」「止水・圧抜き」「元通りに戻す記録」の3点が鍵です。分解前にスマートフォンで配管や部品の向き・順序を撮影しておくと復旧がスムーズです。賃貸の場合は自己判断で分解する前に管理会社へ連絡し、原状回復や費用負担の取り決めを確認しましょう。

代表的な工具・用品 用途 備考
モンキーレンチ/プライヤー ナット類の着脱・増し締め 口開きの合うサイズを使用、樹脂ナットは締めすぎ注意
ドライバー・六角レンチ 水栓レバーや化粧カバーの取り外し ビス頭を潰さないよう適合サイズを使用
シリコングリス Oリングの保護・摺動性向上 食器用シリコン系など水栓対応品を薄く塗布
ラバーカップ/ワイヤーブラシ 排水詰まりの物理的除去 オーバーフロー穴の養生で効果アップ
バケツ・タオル・養生シート 作業時の漏水対策と床の保護 二次被害(床材の膨れ・カビ)を予防
手袋・保護メガネ 安全対策 薬剤や金属バリから手・目を守る

水栓の分解・修理は製品ごとに手順が異なります。迷ったらメーカーのサポート情報を参照し、部品は純正品を選びましょう(参考:TOTO 公式LIXIL 公式)。

4.2 【業者依頼推奨】専門知識が必要な水漏れ補修

配管の亀裂・腐食、壁内や床下の見えない漏水、原因が特定できないケースはプロの出番です。特に給水装置工事は「指定給水装置工事事業者」による施工が必要な場合があり、無理なDIYは漏水拡大や保険・保証の対象外につながるおそれがあります。依頼前には症状・発生タイミング・実施した対処をメモし、写真や動画も準備しておくと診断がスムーズです。

4.2.1 パイプの腐食やひび割れ

金属配管(フレキ管・銅管・鋼管)のピンホールや継手部の腐食、塩ビ管(VP・VU・HT)のひび割れは交換・溶接・接着などの専門作業が必要です。床材やキャビネット内部の防水処置、断熱材の乾燥・カビ対策まで含めた復旧が求められることもあるため、早期の専門対応が安全です。

4.2.2 複雑な配管の修理・交換

壁内や床下に配管が隠蔽されている場合、点検口の新設や部分的な解体・復旧(内装工事)が発生することがあります。給水・給湯・排水が絡む複合的な不具合や、分岐が多い配管(ヘッダー方式など)は系統理解が不可欠で、止水・排水処理・圧力試験まで含めて業者に任せるのが確実です。

4.2.3 原因が特定できない場合

「床が常に湿っている」「収納内でカビ臭がする」「水道料金がじわじわ上がる」などは、見えない箇所の微小漏水が疑われます。色水テスト(排水系の切り分け)や内視鏡・含水率測定などの調査が必要になることがあり、DIYでは切り分けが困難です。複数の業者から事前見積もりを取り、作業範囲・部材・保証・追加費用条件(出張費や夜間・休日加算の有無)を明記してもらうと安心です。

自己判断での分解・補修に不安がある、あるいは止水しても漏れが続く場合はDIYを中止し、速やかに専門業者へ相談しましょう。被害拡大を防ぐことが、結果的に時間とコストの節約につながります。

5. 洗面所・シンク水漏れ修理にかかる費用相場

洗面所・シンクの水漏れを未然に防ぐ予防策

ここでは、洗面所・シンクの水漏れに対して「DIYで済む軽微な補修の材料費」と「水道修理業者へ依頼する場合の費用相場」を原因・作業内容別に整理します。価格は税込の目安で、地域、建物条件、部品のメーカーやグレード、作業時間、養生・復旧の有無によって変動します。

同じ症状でも原因や部品在庫の有無で金額は上下します。必ず現地調査後の書面(またはアプリ)見積もりで、作業範囲・部品型番・保証・支払い方法・割増条件を確認しましょう。

5.1 DIYで補修する場合の材料費

軽度の水漏れ(ナットの緩み、パッキン劣化、排水口まわりのシール切れ など)はDIYで改善できる場合があります。主な材料費の目安は次の通りです。

材料・部品 用途の例 相場(税込) 注意点
パッキン・Oリング 蛇口の吐水口・スピンドル・排水トラップ接続部の止水 100〜500円/個 型番・サイズ適合が必須。劣化部位はまとめて交換が無難。
コマ(単水栓用) 単水栓の止水改善 200〜700円/個 既存形状の確認(大・小、山数、軸径)。
混合水栓用カートリッジ レバー混合栓の滴下・温度不安定の解消 3,000〜8,000円/個 メーカー・品番指定が必要。互換可否を要確認。
排水トラップ用パッキン S/Pトラップや蛇腹ホース接続部の止水 300〜800円/セット 金属・樹脂で寸法が異なる。圧着面の清掃を十分に。
排水ホース(洗面台) ひび割れ・折れの交換 1,000〜3,000円/本 口径・長さ・ジョイント形状に注意。
シールテープ(PTFE) ネジ接続部の止水補助 100〜300円/巻 巻き方向・巻き数(一般に6〜10周)を守る。
シリコンシーラント(防カビ) 排水口座金まわりやボウル縁の防水 700〜1,500円/本 旧シールの除去・脱脂・完全乾燥が仕上がりを左右。

工具を持っていない場合は、モンキーレンチ・プライヤー・ドライバー・六角レンチ・カッターなどの基本工具で2,000〜5,000円程度が追加目安です。

作業前には必ず止水栓(または元栓)を閉め、通水テストを丁寧に行いましょう。少しでも不安があれば無理をせず、専門業者に依頼する方が結果的に安く早く済むことがあります。

5.2 業者に依頼する場合の費用相場(原因・作業内容別)

業者費用は「診断・基本料金(出張)+作業工賃+部品代+(必要に応じ)夜間・早朝等の割増」で構成されます。以下は洗面所・シンク周りの代表的な作業別目安です。

5.2.1 蛇口修理・交換の費用

作業内容 費用の目安(税込) 主な内訳・補足
パッキン・コマ交換(単水栓・2ハンドル) 5,000〜12,000円 簡易点検・調整含む。部品代は数百円程度。
カートリッジ交換(シングルレバー混合栓) 12,000〜25,000円 部品3,000〜8,000円+工賃。メーカー・型番で変動。
増し締め・シールテープ巻き直し 5,000〜10,000円 接続部の微漏水対応。部材は軽微。
蛇口本体交換(ワンホール混合栓) 25,000〜60,000円 本体10,000〜35,000円+撤去・取付。止水栓同時交換で上振れ。
蛇口本体交換(壁付混合栓) 20,000〜50,000円 芯間寸法の適合確認が必要。偏心管・化粧カバー含むことあり。

5.2.2 排水管修理・交換の費用

作業内容 費用の目安(税込) 主な内訳・補足
排水トラップの増し締め・パッキン交換 5,000〜12,000円 樹脂/金属で部材が異なる。座面清掃・組み直し含む。
排水トラップ一式交換(S/Pトラップ) 12,000〜30,000円 部材2,000〜6,000円+工賃。形状変更や切断があると上振れ。
洗面台の排水ホース交換 8,000〜18,000円 ホース1,000〜3,000円。長さ調整・シール処理含む。
配管部分補修(露出配管のひび割れ等) 15,000〜40,000円 材質(塩ビ/金属)と施工場所で変動。継手交換や切回し含む。
床下・壁内配管の補修・引き直し(小規模) 30,000〜80,000円以上 点検口の有無・復旧範囲・距離で大きく変動。

5.2.3 詰まり解消の費用

作業内容 費用の目安(税込) 主な内訳・補足
ローポンプ(真空式)での軽度解消 8,000〜15,000円 小物落下や軽い汚れに有効。薬剤併用あり。
トーラー(ワイヤー)通管 12,000〜25,000円 固着汚れや深部詰まり向け。曲がり多い配管は難度上昇。
高圧洗浄(屋外枡〜室内系統) 20,000〜40,000円 1系統・10m程度の目安。長距離や複数系統で加算。
分解清掃(トラップ・ポップアップ機構) 6,000〜15,000円 ヘドロ・髪の毛除去、密閉復旧。消耗品交換は別途。

5.2.4 その他(出張費、深夜料金など)

料金項目 相場の目安(税込) 留意点
出張費・基本料金 0〜5,000円 近隣は無料の業者もある。距離・駐車条件で変動。
見積・点検費 0〜8,000円 作業に至らない場合のみ請求のケースあり。事前確認を。
夜間・早朝・休日の割増 作業費の20〜50%加算、または3,000〜10,000円 適用時間帯と計算方法(率か定額か)を要確認。
駐車場・部材調達費 実費 コインパーキングや特急手配の実費転嫁がある。
養生・簡易復旧 1,000〜5,000円 床保護・清掃等。被害拡大時は別途復旧工事が必要。

「出張・見積り無料」とあっても、夜間やキャンセル時に費用が発生する場合があります。必ず事前に適用条件を確認しましょう。

5.3 費用を抑えるためのポイント

症状・写真・蛇口や排水部品の型番を共有して原因特定を早めると、再訪や部品再手配を避けられ、工賃や時間の節約につながります。

止水栓を閉めて二次被害を防止し、床の養生・拭き取りを先に行うと、養生費や復旧費の上振れを抑えられます。

「交換前提」ではなく「修理可否の診断」を依頼し、パッキン・カートリッジ交換で済む場合は本体交換を避けると総額を圧縮できます。

平日・営業時間内に予約することで、夜間・早朝の割増を回避できます。緊急時を除き計画的な依頼が有利です。

相見積もりで作業範囲・保証・総額を比較し、出張費や点検費の条件も含めて納得できる業者を選びましょう。

近隣の指定工事店や地域密着業者を選定すると、移動コストや到着時間の面で有利なことが多いです。

メーカー純正部品の在庫・納期を事前確認し、当日対応が可能な材料を選ぶと、再訪分の費用を抑えられます。

保険や賃貸契約の適用可否を確認(火災保険の水濡れ等補償、賃貸は管理会社の指示に従う)すると、自己負担を軽減できる場合があります。

見積書には「作業内容・部品型番・数量・単価・割増条件・保証」を明記してもらい、追加が出る可能性と上限も確認しましょう。

6. 信頼できる修理業者の選び方

水漏れ修理は現地状況で費用が変わりやすいサービスだからこそ、「見積もりの透明性」「技術・資格」「実績・口コミ」「アフターサービス」の4点を必ず確認しましょう。相見積もりを前提に、内訳や条件を同一にそろえて比較することで、過剰請求や不要工事を避けやすくなります。

6.1 事前見積もりの有無と内容

信頼性の判断は見積もりの精度と説明力で決まります。現地調査後に「書面(紙・PDF・メール)」で見積書を発行し、基本料金・出張費・作業費・部材費・諸経費・夜間早朝割増・駐車場代・廃材処分費・キャンセル料・支払い方法(現金・クレジットカード・振込・後払い)の可否と手数料まで明記されているかを確認しましょう。作業中に追加費用が発生する可能性と、その際は必ず事前承諾を得る運用かどうかを、見積書に明文化してもらうことが重要です。

見積もり項目 確認ポイント 注意したい例
基本料金・出張費 地域・時間帯で変動するか/無料条件の有無 「0円」を強調しつつ作業後に別名目で請求
作業費 作業内容・所要時間・人数の根拠説明 「一式」だけで内訳がなく比較できない
部材費 メーカー・品番・単価・保証の有無 同等品や中古品を新品価格で計上
割増料金 夜間・早朝・休日の料率と時間帯定義 現地で初めて割増を告知
諸経費 駐車場代・養生費・廃材処分費の要否 「諸経費一律」で高額計上
キャンセル 出動後/到着後のキャンセル料の条件 見積り直後の辞退でも高額請求
支払い方法 カード・電子マネー・振込・後払い可否 決済手数料が不明瞭

写真や電話のみの概算は誤差が出やすく、現地での再見積もりが適切です。相見積もりは最低2〜3社で、同じ症状・同じ交換部材・同じ保証条件で比較しましょう。見積書の有効期限、到着時間の目安、想定作業時間、在庫がない場合の納期もあわせて確認すると安心です。

6.2 実績と口コミ

施工実績(年間件数・対応エリア・自社施工か下請けか)、創業年、会社所在地(事務所の実在性)、固定電話の有無、施工事例の写真や工程説明の充実度をチェックしましょう。口コミは高評価・低評価の双方を読み、具体的な事実(作業内容・費用・対応スピード・再発時の対応)が書かれているかを重視します。投稿日が特定期間に偏っている、内容が抽象的すぎるなどは参考度合いを下げて見ます。トラブル回避の観点では、見積もりや領収書を保管し、電話やチャットのやり取りも記録しておくと万一の際のエビデンスになります。

6.3 資格や許可の有無

洗面所・シンクの水漏れ修理では、水道法や自治体の条例に基づく「指定給水装置工事事業者」や各自治体の「排水設備指定工事店」の登録、作業従事者の国家資格の保有状況が品質と法令順守の目安になります。現地担当者が資格者証を携行・提示できるか、会社としての指定・登録番号を公式サイトや見積書に明記しているかを確認してください。

項目 目的・概要 確認方法 関連する場面
指定給水装置工事事業者 給水装置工事を適正に行うための事業者指定(自治体ごと) 自治体の公式リストや会社サイトの指定番号 給水管・止水栓・蛇口等の交換・新設
排水設備指定工事店 宅内排水設備の工事を行うための自治体指定 自治体の公開名簿・登録票の提示 排水管・排水トラップの交換・改修
給水装置工事主任技術者 給水装置工事の施工管理・技術責任者 資格者証の提示・氏名と登録番号 給水管接続・蛇口交換などの管理
管工事施工管理技士 配管工事の工程・品質・安全管理 資格証明・実務経験の有無 大規模・複雑な配管更新
(必要に応じて)第二種電気工事士 照明・コンセント等の電気配線作業 電気工事が伴う場合のみ資格確認 洗面化粧台の照明・コンセント交換
各種保険(請負業者賠償責任保険等) 施工中の物損・漏水拡大等への賠償に備える 保険の加入有無・保険会社名・補償範囲 万一の水濡れ、階下漏水への備え

会社概要(商号・所在地・代表者・連絡先)、プライバシーポリシー、特定商取引法に基づく表記などの公開状況も信頼度の判断材料になります。「番号や資格の記載がない」「担当者が資格証を見せない」場合は、契約を急がず再検討しましょう。

6.4 アフターサービス

水漏れは再発の可能性があるため、施工後のフォロー体制が重要です。保証期間と保証範囲(再発時の無償手直しの条件、部品保証の扱い、使用過誤・凍結・地震等の免責)を文書で明記してもらい、保証書・領収書・施工写真を保管しましょう。再訪問の受付時間、連絡窓口(電話・メール・チャット)、駆けつけ目安、部材在庫や取り寄せ期間、施主支給品を使った場合の保証条件も確認しておくと安心です。

アフター内容 確認ポイント 見落としがちな点
施工保証 期間・範囲・再訪問の料金有無 部材メーカー保証と施工保証の適用差
問い合わせ窓口 24時間受付の可否・連絡手段・応答速度 夜間は受付のみで出動は翌日対応
書類 見積書・作業報告書・領収書・保証書の発行 電子のみか紙か/再発行の可否
追加費用時の運用 事前承諾と見積り改定プロセス 口頭承諾のみで請求金額が増える

なお賃貸物件では、管理会社・大家の承諾や原状回復の取り決めが必要なケースがあります。自己判断で工事を進めず、費用負担・手配範囲(入居者負担かオーナー負担か)を事前に確認してから依頼するとトラブルを避けられます。

7. 洗面所・シンクの水漏れを未然に防ぐ予防策

洗面所の水漏れは、早期発見と日常のメンテナンスで多くが防げます。見落とされがちな「にじみ」「結露」「異臭」も立派な予兆です。月1回の点検と正しい使い方の積み重ねが、部品の劣化や配管トラブルを未然に防ぎ、高額な修理費を回避する最短ルートです

7.1 定期的な点検と清掃

点検は「見る・触れる・嗅ぐ」の3ステップが基本です。乾いた状態で点検し、異常があれば濡れた跡を拭きとってから再確認します。清掃は中性洗剤を基本に、排水口と排水トラップのぬめり・髪詰まりを定期的に除去します。

7.1.1 月1回の点検チェックリスト

以下の表を印刷して洗面台下に貼っておくと、点検の習慣化に役立ちます。

点検項目 確認場所 異常のサイン 初期対応 推奨頻度
蛇口まわり 吐水口・根本・ハンドル ポタつき・にじみ・操作が重い/異音 柔らかい布で乾拭きし発生箇所を特定。症状が続く場合はパッキン/Oリング・カートリッジ交換を検討 月1回
止水栓・給水ホース 止水栓・フレキ管・ナット接続部 水滴・白サビ/緑青・結露が長く残る 無理な増し締めは避ける。乾拭き後に再発を確認し、続く場合は専門業者へ相談 月1回
排水トラップ Sトラップ/Pトラップ・排水口周り ジョイント緩み・滴下跡・異臭・ぬめり 手で軽く増し締め(樹脂ナットは破損注意)。清掃後も漏れるならパッキン交換を検討 月1〜2回
オーバーフロー 洗面ボウルのオーバーフロー穴 汚れ詰まり・悪臭・逆流 細いブラシでやさしく清掃し通気を確保 月1回
コーキング 洗面ボウルとカウンターの継ぎ目・壁際 ひび・剥離・黒カビ 水はね後は拭き上げ。劣化が進む前に打ち替え(賃貸は管理会社へ事前相談) 季節ごと
収納・床 収納内・底板・巾木 湿気・カビ・木部の膨れ・臭い 換気・乾燥・吸水シートや防水マットを設置 月1回
水道メーター 屋外メーターボックス 全蛇口閉でパイロットが回る 宅内の水をすべて止めて再確認。回る場合は漏水疑いのため水道局や専門業者に相談 検針時/異常時

水道メーターの漏水確認や凍結対策は、各水道局でも案内があります。地域の情報も参考にしてください(例:東京都水道局)。

7.1.2 清掃の基本(排水口・排水トラップ・オーバーフロー)

ヘアキャッチャーや目皿は外して、中性洗剤とぬるま湯でブラシ洗いします。排水口内部はボトルブラシなどでぬめりを除去し、S/Pトラップ外周の汚れも拭き取ります。オーバーフロー穴は細いブラシで優しく清掃し、通気を確保しましょう。

塩素系と酸性の洗浄剤を混ぜるのは極めて危険です。必ず製品表示を読み、用法・用量を守って単独使用してください(参考:消費者庁)。強力なパイプクリーナーの多用は、ゴムパッキン等の劣化を早めることがあるため、詰まりの予防には物理的な清掃を基本にしましょう。

7.1.3 消耗部品(パッキン・Oリング・カートリッジ)の交換目安

使用頻度や水質により寿命は変わるため年数より「症状」で判断します。目安となるサインは次の通りです。操作が重い・ギシギシ音がする、レバー根本のにじみ、吐水口からの止まり切らないポタつき、接続部の白い結晶・緑青。これらのサインが出たら早めの部品交換を検討し、型番(例:TOTO、LIXIL、KVK等)を控えて適合部品を選定します。

7.1.4 冬前・長期不在前の準備

寒冷地や強い冷え込みが予想される時期は、露出配管の断熱、収納扉を少し開けて温度低下を抑えるなどの凍結対策を行います。長期不在時は止水栓(必要に応じて元栓)を閉め、復帰時は各接続部の漏れがないか確認してから使用を再開します。凍結や漏水に関する一般的な注意点は各水道局の案内も確認しましょう(例:東京都水道局)。

7.1.5 早期発見に役立つアイテム

洗面台下の底板には防水マットや吸水シートを敷くと微量な漏れに気づきやすくなります。市販の水漏れセンサーを収納内や排水トラップ下に設置すれば、音や通知で早期に異常を把握できます。「気づける仕組み」を作ることが、被害拡大の抑止につながります

7.2 適切な使い方を心がける

配管や部品は使い方次第で寿命が大きく変わります。負荷をかけない操作と、詰まりを作らない習慣でトラブルリスクを下げましょう。

7.2.1 排水に流さないものを徹底する

髪の毛、糸ようじ、綿棒、化粧コットン、剃り残しのヒゲ、固形の化粧品カス、粘度の高いクリーム・ワックス類は詰まりの原因です。クレンジングオイルやファンデーション等の油分は、ペーパーで拭き取ってから洗い流します。固形物や油分を「流さない」だけで、詰まり頻度が大きく低減します。

7.2.2 洗剤・薬品の扱い方

用途外使用や高濃度での使用は、パイプやパッキンの劣化を招くことがあります。塩素系と酸性の混用は絶対に避け、必ず換気をしてゴム手袋を着用します(参考:消費者庁)。パイプクリーナーは「詰まり時のスポット使用」を基本とし、予防は定期清掃で対応しましょう。

7.2.3 通水・換気の習慣をつける

使用が少ないとトラップの封水が蒸発し、臭気や虫の侵入、管内腐食の促進につながります。使わない日でも週に数回は1〜2分の通水を行い、換気扇を回して湿気を逃がすと良好な状態を保てます。結露や水はねはその都度拭き取り、カビやコーキング劣化を防ぎます。

7.2.4 水圧と操作のコツ

レバーやハンドルを「強く締め込む」癖はパッキン摩耗の一因です。開閉はゆっくり行い、急開・急閉によるウォーターハンマー(水撃音)を避けます。シャワーホースは不用意に強く引っ張らず、根本に負荷をかけないように使いましょう。

7.2.5 収納の工夫と防水

収納内でボトル類や清掃薬剤が配管に当たると、振動や薬剤漏れによる腐食・変質の原因になります。トレイや防水シートを敷き、重い容器は配管から離して保管します。万一の滴下に備えて吸水シートを定期交換すると早期発見に役立ちます。

7.2.6 取扱説明書と型番の管理

蛇口や排水金具の取扱説明書は必ず保管し、メーカー名と型番(例:TOTO、LIXIL、KVK、KAKUDAIなど)を写真に残しておくと、消耗品の適合確認や迅速な手配に役立ちます。適合しない部品の使用は漏水リスクを高めるため避けましょう

7.2.7 賃貸物件での注意

コーキング打ち替えや配管の交換など構造に関わる作業は、退去時の原状回復トラブルを避けるため自己判断で行わず、管理会社やオーナーに必ず相談します。収納内の点検・清掃や吸水シート設置など居住者側でできる予防に注力しましょう。

「月1回の点検」+「季節前の予防」+「正しい使い方」の3点を続けるだけで、洗面所・シンクの水漏れは高確率で未然に防げます。異常のサインに気づいたら早めに対処し、安全に不安がある作業は無理をせず専門業者へ相談してください。

8. まとめ

洗面所・シンクの水漏れは、床の濡れや収納の湿気などの兆候を早期に捉え、止水栓を閉めて被害拡大を防ぐのが第一。原因は蛇口・排水・給水・ボウル本体のいずれかが多く、軽微ならパッキン交換等でDIY、特定困難や配管劣化は業者依頼が確実。費用は原因と作業で変わるため事前見積と相見積、実績・資格・保証の確認が結論として最も損しない選び方。定期点検と清掃で予防を徹底。

こちらのコラムの監修者

水道局指定工事店 株式会社アクアサービス

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