水漏れ・トイレのつまりの
お役立ち情報
公開日:2023.04.25 / 更新日:2025.06.27
マンションやアパートで水漏れが起こった際に、どのように確認し、適切に対処すればよいのかを徹底解説します。この記事を読むことで、水漏れの原因や見分け方、応急処置から管理会社・専門業者への連絡、修理費用負担の注意点まで、トラブル回避と迅速な対応法が総合的にわかります。
マンション・アパートでの水漏れは、建物の構造上、一軒家よりも隠れた場所で発生することが多く、発見が遅れると階下住戸を含めて大きなトラブルになる可能性があります。そのため、水漏れの原因や注意すべきサインを把握しておくことが非常に重要です。
主な原因 | 具体的な例や状況 |
---|---|
配管の経年劣化 | 長期間使用された給水管・排水管の腐食、サビ、破損による水漏れ |
パッキン・部品の消耗 | 蛇口や接続部分のパッキンが劣化し、隙間から水滴が漏れる |
施工不良や衝撃・凍結 | 過去のリフォームや工事のミス、寒冷時の凍結、強い衝撃によるひび割れ |
トイレや給湯器等の設備トラブル | トイレタンクの内部部品の劣化や配管のズレ、給湯器の老朽化など |
外部からの浸水 | マンション外壁やバルコニーからの雨漏りが原因で室内に水が回る |
水漏れは明らかな水たまりだけでなく、日常の中に現れるちょっとしたサインからも発見できます。 以下のような兆候が見られた場合は、速やかに水漏れの有無をチェックしましょう。
マンションやアパートでは、専門業者でないと気づきにくい箇所や設備も多いため、以下の場所も意識して確認しましょう。
水漏れの兆候や原因に気づいた場合は、早急な調査と対応が必要です。被害を拡大させないためにも、気になるサインがあればすぐ管理会社や専門業者に相談しましょう。
水漏れは見た目だけで発見できないケースも多いため、定期的なチェックが重要です。特にマンションやアパートは配管が複雑に入り組んでおり、早期発見が被害の拡大防止や余計な水道料金の負担回避につながります。定期的な水漏れ確認で押さえるべきポイントを、具体的にわかりやすく解説します。
最も確実なのは自宅の水道メーターを利用した確認です。家中の蛇口や水まわり(キッチン・洗面所・浴室・トイレ・給湯器・洗濯機)全ての水を止めた状態を作り、その上でメーターボックスを開け、小窓の「パイロット」と呼ばれる小さな銀色または赤色の羽根車をチェックします。「パイロット」がくるくる回っていれば、どこかで水が漏れ続けている証拠です。
水漏れが疑われる場合は、水道局が過去に送付した検針票で水道料金や使用量に異常な増加がないかも併せてチェックしましょう。近年では水漏れ診断サービスやサポートも各水道局や業者で用意されていますので、気になる場合は早めに相談しましょう。
確認手順 | 具体的な作業 | チェック頻度の目安 |
---|---|---|
蛇口・水まわりを全て閉める | キッチン・洗面所・浴室・トイレ・洗濯機の水を完全に止める | 月1回以上 |
水道メーターのパイロット確認 | メーターボックスを開けパイロットの動きを確認 | 月1回以上 |
水道料金の変動を見る | 過去3か月分の検針票で料金・使用量の変動を比較 | 偶発的に増加を感じた時 |
詳しい手順やトラブルの際の相談先については、水漏れ修理はどこに頼む?失敗しない業者の選び方も参照できます。
マンションやアパートでは共用部分(廊下・パイプスペース・天井裏)の配管や、壁内配管からの水漏れも少なくありません。下記のチェックポイントを習慣化しましょう。
確認箇所 | 具体的なチェック方法 | 異常時のサイン |
---|---|---|
玄関横や共用部のメーターボックス | 定期的にご自身のメーターを目視 | パイロットが常時回転・水漏れ音 |
壁や床の水シミ | ユニットバス・洗面室の壁/床、および天井角 | 変色・カビ・湿気・膨らみ |
設備周辺 | キッチン下・洗面台下の配管やパッキンの湿り・錆 | 水たまり・サビ・カビの発生 |
エアコンや室外機の周辺 | ドレンホース付近や壁・床の濡れ | 原因不明の濡れや水たまり |
賃貸住宅の場合は、発見が遅れると下の階や共用スペースへ被害が及びやすいのも特徴です。気になる症状や音を感じたら早めに管理会社や大家へ相談の上、点検することが推奨されます。
マンションやアパートなど集合住宅では、特定の場所で水漏れが多発する傾向があります。それぞれの発生箇所によって症状や発生時の特徴が異なり、早期発見のためにも具体的なサインを把握しておく必要があります。ここでは、主な発生箇所ごとに特徴やチェックポイントを詳しく解説します。
キッチンや洗面所、浴室といった水まわりは、毎日水を多く使用するため水漏れリスクが高いポイントです。
箇所 | 主な水漏れサイン・症状 | チェックポイント |
---|---|---|
キッチン | シンク下に水溜り、配管のつなぎ目からのしずく、収納内部が濡れている | 排水パイプ・蛇口付近・給湯器ホース・収納スペースの奥 |
洗面所 | 床に水たまり、小さな湿り気、収納扉内のカビ臭・腐敗臭 | 排水トラップ・止水栓周辺・床と巾木の隙間 |
浴室 | 排水口周辺・壁や床の継ぎ目からの水漏れ、タイル目地の浮き・剥がれ | 浴槽下・エプロン内部・壁と床の境目・換気口付近 |
これらの箇所は水気が多いため、普段から目視による点検や、異臭・カビの有無、水の染み出しを定期的に確認することが水漏れ被害の早期発見につながります。
トイレや給湯器、エアコンまわりも、集合住宅で水漏れが発見されやすいポイントです。以下のようなサインに注意しましょう。
箇所 | 主な水漏れサイン・症状 | チェックポイント |
---|---|---|
トイレ | タンクまわりの結露や湿り・床への水たまり・水滴音・便器内の水面が揺れる | タンク下・給水管つなぎ目・便器と床の接合部・トイレの後ろ側 |
給湯器 | 本体下部からの水染み、本体から異音・熱交換器付近の漏水 | 配管接続部・排水パイプ・本体のパネル周辺 |
エアコン | 室内機や配管周辺に水滴、壁内側からの染み出し、床や壁紙の膨れ | ドレンホース出口・室内機下部・壁と接触する配管部・ベランダの排水周辺 |
トイレの水漏れは、タンク内部部品の劣化(フロートバルブやボールタップ)、パッキン破損が主な原因です。給湯器やエアコンの水漏れは、配管の接続不良や経年劣化、ドレンホースの詰まりなどが典型的なトラブル要因といえます。
マンションやアパートなど集合住宅では、自室以外の場所や共用スペース、あるいは上下・隣戸からの水漏れが発生するケースもあります。
これらのトラブルでは、被害の拡大や他住戸への二次被害を防ぐためにも小さなサインを見逃さず、気付いた時点で速やかに専門業者や管理会社に連絡することが大切です。
水漏れを発見した場合、まず被害拡大を防ぐために最優先すべきは止水栓で水の供給を止めることです。特にマンションやアパートでは、他の住戸への被害を最小限に抑えるため迅速な対応が求められます。止水栓の位置は、キッチン下や洗面台下、トイレの近く、室外のメーターボックス内など各水まわり設備近くや共有部に設置されていることが多いです。
止水作業の基本手順は以下の通りです。
手順 | 内容 | ポイント |
---|---|---|
1 | 漏れている水まわり設備の止水栓を閉める | 蛇口下・トイレや洗面台の脇など設置場所を確認 |
2 | 全体の水が止まらない場合は元栓(メーターボックス内)を閉める | 集合住宅の場合は契約ごとに分岐した元栓を特定 |
3 | 漏れ出た水を雑巾やバケツで回収し二次被害を防ぐ | 階下への漏水防止が重要 |
4 | 電気設備が濡れていないか確認(濡れていればブレーカーを切る) | 感電・火災リスク防止 |
応急処置としてテープやタオル、バケツを利用し水漏れ箇所を仮止めします。ただし流量が多い場合は無理に作業せず迅速に専門業者か管理会社に相談しましょう。
水漏れの多くはパッキンやナットの緩み、ゴム部品の劣化が主な原因です。以下のようなケースでは、ご自身で修理が可能な場合があります。
状況 | 対策方法 |
---|---|
蛇口の付け根や吐水口からの水漏れ | パッキン・カートリッジの交換とナットの増し締め |
トイレタンクからの水漏れ | フロートバルブやゴム玉・ボールタップの交換 |
給水管・洗面台下のナット部分から | モンキーレンチでナットの締め直し、部品交換 |
修理部品はホームセンターやネット通販で品番・サイズを必ず確認して購入しましょう。日本製の主要蛇口メーカーにはTOTO、LIXIL(INAX)、KAKUDAIなどがあり、それぞれに適合する純正部品が販売されています。
作業の際は以下に注意してください。
自分で直す方法の詳細については、蛇口から水漏れはなぜ起こる?業者に頼らず自分で直す方法を紹介もご参考ください。
以下のような場合は速やかに専門の水道業者や管理会社へ連絡し、的確な修理対応を求めてください。
賃貸物件の場合は、まず管理会社や大家に報告することがトラブル回避のポイントとなります。
夜間や休日で管理会社と連絡がつかない場合は、緊急対応可能な水道修理業者への依頼も検討しましょう。
信頼できる水道修理業者は、水漏れは大阪府豊中市に本社があるアクアサービスにお任せなど、全国各地で実績のある業者が多数存在します。
なお、修理を依頼した際には必ず原因を特定してもらい、修理内容・費用の説明を受けたうえで正式に依頼しましょう。
マンションやアパートなど賃貸住宅で水漏れが発生した際には、戸建て住宅にはない「契約者・管理会社・大家・上下階住民」といったさまざまな利害関係者やルールが関わることから、早期かつ適切な対応が非常に重要です。
水漏れに気が付いたら、まず速やかに止水栓を閉めて被害拡大を防ぎます。そのうえで、管理会社または大家へ連絡します。連絡時には、以下の情報を伝えるとスムーズです。
連絡先は賃貸契約書に必ず明記されています。万が一夜間や休日などで管理会社や大家と連絡が取れない場合、応急処置後に緊急駆けつけ可能な水道修理業者を依頼し、必ず経過を大家・管理会社へ報告しましょう。
また、マンションの場合には上下階や隣室へも水漏れの有無を確認・連絡を行うことがトラブル防止につながります。
賃貸物件では、水漏れ修理の費用負担や責任分担について、以下のような大まかな基準があります。
発生原因 | 費用負担者 | 主な事例 |
---|---|---|
経年劣化・設備の自然故障 | 大家・管理会社 | パッキンや配管の老朽化、設置から年数が経過した給湯器の故障など |
入居者の過失・不注意 | 入居者 | 蛇口の閉め忘れ、誤って設備を壊した場合など |
共用部分の不具合 | 大家・管理会社(管理組合) | 配管の共用部での破損や漏水 |
故障の原因によって費用負担者が異なりますので、原因特定のために必ず専門業者の診断書や見積もり書、修理報告書を残しておくことが大切です。特に設備が古かったり、共有部分が絡む場合は、管理組合や管理会社へも詳細な報告をしましょう。
さらに、階下や隣室へ被害が及んだ場合には、入居者の責任で損害賠償が発生するケースもあります。火災保険や個人賠償責任保険が水漏れ事故に対応しているか日頃から確認しておくことが、安心につながります。
これらの負担割合や手続きの流れについて金額や詳細が不明な時は、国民生活センターなど、公的機関に相談するのも有効です。
マンション・アパートでの水漏れは原因や発生場所、対応手順を正しく理解し、早期発見・対処が重要です。止水栓の操作や応急処置を行い、賃貸の場合は必ず管理会社や大家へ迅速に連絡しましょう。適切な対応で被害拡大を防ぎ、費用や責任のトラブルも回避できます。